長らく更新さぼっておりました、日本で一番混ぜ葺き瓦を愛する男。うちゅうです。
今回は瓦の混ぜ葺き比率について、混ぜ葺き瓦博士の僕が実際の施工事例を交えて解説していけたらと思います。
実は個人的に混ぜ葺きにするならNo.1だと思っていた栄四郎瓦のカパラスKS40が2024年6月に廃版になってしまいました。
ここ数年前から板金屋根(ガルバリウム鋼板など)のシェアが爆発的に増えている関係で瓦業界はかなり厳しいようです。
その兼ね合いで新しい混ぜ葺き瓦を探す必要に迫られ、今回やっと自信をもっておすすめできる瓦に巡り合えましたので、ご紹介したいと思います^^!
(※今から説明する色味はブラウン=茶色、オーカー=赤、ホワイト=白です。)
カパラスKS40 / ブラウン60%:オーカー20%:ホワイト10%

1棟目の我が家です。可愛いパン屋さんのような外観を目指して建てました。
建てて7年後の今みても最高の混ぜ葺き比率だと思います。

こちらも同じ混ぜ葺き比率の平屋の建売住宅です。
写真の写り具合で色味も結構変わってくるので念のためシェアしておきます。
カパラスKS40 / ブラウン80%:ホワイト10%:オーカー10%

こちらは2棟目の自邸です。ちょっと落ち着いた重厚感ある感じにしたいなら、このようにブラウン多めにするとよいです。
カパラスKS40 / ブラウン70%:ホワイト30%

オーカー=赤が入ってないバージョンです。
自邸に比べるとブラウンの比率がだいぶ減ってるので、混ぜ葺き感がありますね!
カパラスKS40 / ホワイト60%:オーカー40%


ナチュラルな感じを目指したいなら、ホワイト×レッドの組み合わせもおすすめ。
しかしながら、カパラスのレッドはピンクベージュっぽい絶妙な色だからよかったんですよねぇ。
てなわけで、以上が廃版になったよく使用していたカパラスKS40の混ぜ葺きの施工事例です。

ここ数カ月は色んな瓦を探し回りました。
多くの瓦メーカーが倒産もしくは合併していることを知りました。
いいな~!と思った瓦もその多くは合併により近年廃版になっていました、、、!
ソレイユS49 / アイボリー33%:サフラン33%:シナモン33%


カパラスKS40の急な代案として使用しているのがマルスギのソレイユS49です。
とても鮮やかな瓦なのですが、全色赤みが強いので好みが別れる混ぜ葺き瓦という印象です。
これはこれでよいのだけど、カパラスKS40を再現できているかとなると、ちょっと違うなぁと。
そこで、ついに辿り着いたのが、、、新東のCERAM-21(セラム-21)です!

もちろんまだ施工事例はないので、実験用に瓦を各色まとめて仕入れました。

セラム21は愛知県にある老舗の瓦メーカー 新東株式会社の洋瓦です。
1963年設立の同社の本社前の工場で作っている瓦のようで、設立当時から新東を代表する瓦として販売をしてきた古い歴史があります。
こういった混ぜ葺き洋瓦系は近年シェアが落ちてきており、本社前に工場があるといっても年に数回稼働したら、年間の需要を賄える程度だそうです。
ですが、新東の営業さん曰く、それでも廃版にする予定は全くないそうで新東を引っ張ってきた伝統のある瓦を残したいという社長の熱い思いが営業さんを通じて伝わってきました。
工場というのはあるだけでお金を食います。設備の更新やメンテナンスなどなど、、、
それでも残していきたいという思いは嬉しいですし、少しでもご協力できたらなという思いです。
カラーは混ぜ葺きを想定したユーロカラーだけでも8色もあります。
ユーロピーチとキャメルは特に珍しい色合いです。
個人的にはここにホワイトが加わると最強だなと思っています。
セラム21 / ブレンド25%:ライト25%:イエロー25%:パウダー25%

試験的に会社の敷地で並べてみました。
おそらくこの組み合わせが今後の弊社事例としてはスタンダードになるのでは?と思います。

目指したのは先ほどご紹介した 1棟目の我が家。パン屋さんのような外観のお家です。
カパラスKS40のブラウンに比べて、セラム21のブラウンは色が薄いので、ブラウンの配合をもう少し多めにするか、思い切ってブラック系の色を少しだけ投入しても良いのかな~と思ったり。
セラム21 / ブレンド30%:ライト30%:イエロー30%:クラシック10%

セラム21のブラウンが少し薄味で物足りないので、クラシック=ブラックを10%だけ配合した混ぜ葺き比率です。少し挑戦になりますが中々渋くておすすめしたい!
セラム21 / ブレンド45%:ライト45%:クラシック10%

前の事例からイエローを抜いたバージョン。個人的にはこちらのほうが好き。
今一番試みてみたい混ぜ葺き比率です。

ちなみに、新東の施工事例(今はもう削除済みの古いものです)にある混ぜ葺き瓦がおそらくこのブレンド45%、ライト45%、クラシック10%だと勝手に推測しています。
たま~~に黒が入る感じがとても渋い!!!
セラム21 / ブレンド33%:ライト33%:イエロー33%

淡い感じを希望するなら、この組み合わせもいいと思う!
赤がない分、華やか味を消して落ち着いた風合いになっててグッド。
セラム21 / ブレンド23%:ライト23%:イエロー23%:パウダー15%:キャメル15%

パウダー=赤とキャメル=黄土色を足して全5色で混ぜ葺き感を強めた配合です。
枚数が少ないから微妙かもしれないけど、屋根一面に並ぶと結構混ぜ葺き感でて良いと思う!
キャメルとレッドは少し主張が強いので気持ち少なめにしています。
あと、事例にはないけどブレンド(茶色)×ライト(ベージュ系)の2色の50%:50%の組み合わせも良いような気がする、、、!
てなわけで、今回は以上です!!
ばいび~
2025/05/09 追記
セラム21 / ブレンド30%:ライト30%:イエロー20%:クラシック20%

セラム21 / ブレンド25%:ライト25%:パウダー15%:イエロー:15%:クラシック20%

上記2つはより混ぜ葺き瓦味を増した構成。
落ち着いた色合いならパウダー(赤)を排除
より混ぜ葺き感と洋風感を出したいならパウダーを投入!
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河浪 宇宙(Uchu Kawanami)

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