中々ブログを更新出来ずにいたのですが、ようやく余裕が出来てきたので、2棟目の自宅の大工工事を振り返っていきたいと思います。
↓前回のブログの内容はこちら。
↓今回のブログの動画Verはこちら。
大工工事の始まりは土台敷から
こちら、前回のブログに掲載した完成したコンクリート基礎です。
この上に家の土台をのせていくのが「土台敷」という工事です。
ちなみに、よく「基礎だけ見ると小さく見える!」と言われます^^
事前注意で施主さんにお伝えしていないと、クレームのように連絡があることがあるレベルです…!!
朝8:00 工事開始。まずは土台を位置に運びます。
図面に い・ろ・は・に・ほ・へ・と と 1・2・3・4~の記載があります。
たとえば、この 「は6」は X軸が「は」、Y軸が「6」の箇所の土台ということ。
基礎と土台はアンカーボルトで緊結します。横面でアンカーボルトの位置を出して…
土台の上面にアンカーボルト位置をカキカキします。
ここだよ~。
そしたら、もう一人の大工さんが穴を開けていきます。
パッカ~ん。
横から見ると、こんな感じになりますね。
ナットで上から締め付けます。
こうなります。
土台を敷き終えました。
土台を敷き終えると、次は大引きを施工していきます。
大引きとは、簡単に言うと基礎に乗ってる木材が土台で、乗ってないのが大引きです。
トントンッ
この「大引き」は先程説明したように基礎に乗っておらず、宙に浮いているので、鋼製の束である「鋼製束」を取り付けて締め固めます。
ちなみに木材の収縮により、たまに床なりすることがありますが、床下に潜ってこの鋼製束を緩めたり、締めたりすることで解消できることが多いです。
次に、床の断熱材を入れていきます。
厚みが90mmもあるので、大引きと同じ厚みです。
長崎(温暖地)でここまでぶ厚い断熱材を入れてる家は2021年現在、かなり少数派でしょう!暖かく、涼しい室内環境になりやすいこと間違いなし!
昔は大工さんが断熱材をカットして入れていましたが、近頃はプレカット済みのものを手配しています。とても速いです。ゴミも出ないし。
入れ終わりました!
よく見ると、大引きと断熱材の間に僅かな隙間があります。
気密(隙間)の観点からあまりよろしくないので、ここはガッツリ塞いでいきます。
「気密テープ」なるものを張って、塞ぎます。
エースクロスという商品です。この会社さんの試験によると、JIS A6930の試験で50年相当の耐久性があるのだとか。
このように塞ぎます。この工程は温暖地の多くの会社がやられてない工程です。
疑わしき穴は全て塞ぎます。例えば、このアンカーボルトの穴も。
バッチリ塞ぎます。
土台の接手も塞ぎます。
上空から。きれいですね^^
次に、土台、大引きの上に24mmの分厚い板(構造用合板)を張っていきます。
この上にフローリングが張られることになります。
ほぼほぼ張られました。
そして、またもや構造用合板同士の接手に隙間がありますので、念には念を。
ここも気密テープで塞いでいきます。
そして、上棟。
昨日組み上げた土台に柱を立てていきます。
柱は立てるだけなので、10分もすれば画像のような状態に。
その後、柱に梁を掛けていきます。
リビングの化粧(見せる)梁がついた!!
傷が付きにくいように紙が巻いてあるので、どんな表情の木材が来たのか楽しみです。
子供が羨ましそうに見てたら、クレーン屋さんが乗せてくれました!
僕は職業柄いつも間近で見てるんでアレですが、よくよく考えると、なかなかできない体験ですよね!
そうこうしているうちに一気に屋根まで仕上がりました。
美しい…!!
てなわけで、「上棟」は完了。
この日は「餅まき」を行いました!
お金は結構かかりましたが、良い思い出になりました^^
餅まきについても今後記事にしたいなぁと思います。
屋根工事
翌日より、屋根瓦の工事が始まりました。
あおぞらのいえ。でも標準工事ですが、屋根の一番高い箇所には棟換気を取り付けます。
棟換気材はハチの巣のような構造になっており、風はしっかり通りますが、水は極力通らないような仕組みになっています。良く出来ていますよね~!
瓦は前の家と同じ、栄四郎瓦のカパラスKS40を使用します。
ランダムホワイト2:ランダムブラウン8の混ぜ葺きです。
↑前回の家はこんな感じで、ランダムブラウン8:オーカー2:ホワイト2の3色混ぜ葺きでした。
あおぞら不動産のInstagramのアイコンにもなっていて、今やあおぞら不動産といったらこの家!になってますね^^
(2020年に売却済みです)
工事に戻りまして…少しずつ、見えてきました。
混ぜ葺きはネットに施工事例があまり出ていないので想像で選ぶしかありません。それはそれで仕上がりが読めなくて面白いのですが^^
これはかなり可愛いんじゃないでしょうか!
前の混ぜ葺き比率も好きでしたが、こっちも好きですね~。
ホワイトの比率が2で、ブラウンがメインなんですが
それでも白が結構目立ってますね!
仕上がると、こんな風になりました!
う~ん!素敵すぎる~!!
丸みを帯びた形状がたまらないんですよね~。
3棟目をもし建てることになっても使っちゃいそうです(笑)
さすがにその時は40歳以降だと思うので、趣向変わってるかな^^
外装工事
外部は柱に耐力面材が張られました。
昔の家と違って、外壁が2枚あるようなイメージですね。
防音効果と耐震性が非常に高くなっています。
うちの家の場合は、北海道レベルの断熱仕様でエアコン一台で家中が暖かく、涼しくなるように!ということで、外側にも断熱材が張られました。
(めっちゃ金かかります。)
スタイロフォーム系の3種の30mmです。
そして、ワケあってその上にも20mmの断熱材を貼り付けることになりました(笑)トリプル断熱^^
断熱材の上に防水シートとラスモルタル(漆喰外壁の下地)を取り付けるための下地材が取り付けられました。
そんなこんなしていると、超ドでかい窓が届きました。
壁の断熱材だけ良くて、窓がダメだったらどうしようもないので、
窓が特に大事です!!!
こちらの窓はなんと、ダブルガラスじゃなくて、トリプルガラスです!!
重すぎて、5人がかりでやっと持ち運べました。
なんとか、枠に据えることができました^^
で、でかい。。。
他の窓も付きました^^
お得意のアーチ型の玄関ドアも到着!!
外回りの壁には、先ほど少しだけ説明したラスモルタルが張られます。
漆喰外壁の下地になるものです。
張られるとこんな感じ。
元々、グレーの外観もいいなぁと思っていたので、これはこれで良い感じ^^
この上に漆喰を塗る前にモルタルが塗られます。
うぉ~~!!下地好きの僕としては、たまらん。。。。!カッコい~
ほんで最後に、漆喰が塗られるワケです。
藻が付いて黒っぽくなったり、ヒビとか入るんですか?とよく聞かれますが…
北側は特に黒っぽくなるし、汚れるし、ヒビも入ります。
それも味だと思える方じゃないと厳しいかな^^
いやはや。。。素敵ぃ!!!
ここまでくると、早く足場を解体したくなります。
断熱、気密工事
時を少し戻しまして、内部の断熱、気密工事に参ります。
気密工事はいつも通り。まずは床の柱の付け根。
もう、慣れたもんです。ヘラでしっかり抑えて完璧に隙間を無くします。
外壁まわりと。。。
窓まわりもバッチリコーキングで気密(隙間を無くす)します。
難しいユニットバスまわりの気密、断熱もユニットバス据え付け前にバッチリです!
屋根はウレタン吹付断熱の前に、吹付の受けである防水シートを施工。
バッチリです!!!
電気屋さんがきて電気配線工事が終わると…
ウレタン断熱の吹付工事が始まりました。
壁は柱と柱の間に85mm以上の厚みを。
外部には最初に説明した、外断熱のウレタンフォームが50mmで合計135mmの断熱材。
屋根も吹いていきます!!
屋根はなんと、300mm以上の厚みを。
ウレタン吹付屋さん、初めての厚みみたいで気合入れてました(笑)
すごい迫力です。
これは夏も熱くなさそうだなぁ~^^
てなわけで、今回もとてもきれいに施工して頂きました。
うちの断熱屋さんはとても腕が良いので、90mm程度で切り落とすことなく、
綺麗に施工できています。
ほぼ柱いっぱいまで施工して頂いてますね。ありがとうございます!
屋根断熱も、フッカフッカです(笑)まるで雪景色ですね。
断熱工事の翌日、気密検査が行われました。
気密検査とは、家の隙間を調べるものです。
家の隙間が少なくなることで、換気がとても綺麗に回るようになります。
温熱的にも、光熱費的にも、良い影響を及ぼします。
気密検査が始まると、隙間があると微風を感じるので、検査しながら隙間を埋めていきます。
玄関ドアの上に隙間がありました。埋めていきます!
入念なる検査の結果は。。。!?
C値0.1でした!!!
家全体で名刺サイズ程度しか隙間がない、超高気密な家になりました。
内装の仕上げ工事
気密検査が終わると、ユニットバスの据え付け工事が行われました。
よ、浴槽だ~~!!!
いつも仕事で見ているものだけど、自分の家のもので、仕様決めしたやつだ~!と思うとなんだかテンション上がりました(笑)
ユニットバスの床!!
ユニットバスの壁ぇ~!!
4時間後にきたら、これ!!!
おおお~~!!もう風呂じゃん!!
大工さんのほうは、天井の下地を組んでます。
子供部屋と寝室はあえて天井高を通常より20cmも落として、2.2mで仕上げてみました。
寝室にいたっては窓いっぱいで仕上げてます。
たしか、2.15mくらいだったような^^
リビングが吹き抜けになっていて天井が高いんですが、他の室をあえて低くすることで、より高さが強調される狙いがあります。
丁度、天井下地を組んだタイミングで電気屋さんのダクト配管の工事も行われました。
自邸では、各部屋に洗面所からダクトが分配され、洗面所にあるファンからそのまま外で排出する仕組みをとっています。
本当は第一種の熱交換型のタイプにしたかったのですが、温暖地ですし、メンテナンスもしっかり出来るか分からないので(笑)
メンテナンスをサボってもある程度運用してくれる第三種換気を選定しました。
今回採用した機種はルフロ400という北海道の老舗の換気メーカーのものです。
窓枠は既製品は使いたくなかったので、杉材で造ってもらいました。
いい感じです^^
サイドの壁は漆喰で巻き込みます。
後の工事で床の施工、壁の石膏ボード貼り、内部漆喰塗りなど色々あったのですが、取り損ねてしまいました(笑)
中の工事はこれで以上です!!
足場の解体で外観が露わに
まぁ~CG通りなわけなんですが。。。
それでもお客様のお家でも、自分の家でも、足場が解体されてすぐに見に行くと毎回感動しますね。
本当に、大満足の出来でした。。。!
今回のブログは以上です。
◦各種SNSは こちら から…!
こちらの記事も人気です。
河浪 宇宙(Uchu Kawanami)
最新記事 by 河浪 宇宙(Uchu Kawanami) (全て見る)
- #3 アトランティック山家様邸の家づくり│自然素材に拘った家が完成しました。無垢とモルタルと真鍮など - 2023年6月14日
- パナソニックさんの公式ホームページで紹介されました! - 2023年3月20日
- ローコストvs高断熱の家!?│室内温度差と初期費用の差を徹底比較!どの断熱グレードがおすすめ? - 2023年2月9日
コメントを残す